現代の生活に電気と電気機器は欠くことのできないものであって、大規模停電が発生することによる影響は甚大なものとなり、安定した継続使用ができるために技術基準や仕様書で、配線工事や器具の設置方法について細かく規定されています。
電気設備技術基準や関連法令などでは、仕様や施工方法について定めるだけでなく、電気工事を実際に作業する人に対しても、電圧に応じた電気工事士資格を持つことが必要になり、無資格作業や対象となる工事以外の作業は認められていません。結束バンドは、建築物の壁や天井内のいんぺい部分にケーブルを布設する場合や、複数本のケーブルをひとつに束ねる場合や、固定などを行う際に用いられます。
バンドには、屋内いんぺい部で使用ができる製品だけでなく、耐候性を有していて屋外使用に適した製品もあります。常に風雨や紫外線の影響を受ける屋外では耐候性がないと、ケーブルの脱落や破損を引き起こす原因となり、地絡や短絡を起こして停電や火災となることもあります。以前は耐候性のある結束バンドは黒色のみ販売されていましたが、白色の屋外使用可の製品も出回るようになりました。バンドの色だけで仕様が分からなくなってきましたので、梱包袋や納入仕様書などを必ず確認した上で作業をすべきです。
しかしながら耐候性があるからといって、結束バンドを竣工時からそのまま使い続けることはせず、定期的に劣化状況や配線や配管の設置状況についても調べることが求められます。電気設備はいったん設置すればよいわけではありませんので、屋上であれば防水層やルーフドレンの状況の点検時に同時に調査をして、必要な修理を行なうとよいです。