配線ダクトは機器を接続するケーブルをまとめて収納できる便利な設備です。
樹脂製や金属製のものがあり、使用する環境に合わせて選択することが可能です。金属製は頑丈で、電磁波の影響を受けにくいというメリットがありますが、デメリットとして重いことやサイズを自分で調整できないことがあげられます。カットができることや軽いことがメリットな樹脂製の配線ダクトですが、発火については不安が残ります。中に収納されるケーブルは電流が流れているので、断線などのショートを繰り返すと火花を散らせる事もあります。
被服に使われている樹脂は、油脂なので火花によって発火する恐れがあります。一度発火するとまわりの設備にも影響を与えることとなり、直接影響を受けるのが配線ダクトということになります。そこでアメリカの規格であるUL規格によって示される難燃性のレベルが重要になります。これは発火が発生しても炎が燃え続けない程度を数値や記号によって示しているものです。
UL94で評価されるのは、発火して炎が上がっても消えるまでの時間や状況になります。発火してもすぐに炎が消えるようなものであれば火事につながる恐れは小さくなります。配線ダクトを選ぶ時にはULの表示を確認してから、適当なものを選ぶと良いでしょう。中に収納するケーブルが信号線だけであれば、発火の恐れは低いので、それほど心配することはありません。特に電源線が使用されている場合でm長年使用されて劣化しているような電線を収納する時です。